空から女の子が振ってきたらいいな。
しかし果たしてそれは、ベストな出逢いパターンなのだろうか。
「美少女との出逢い」を妄想すると、まず始めにそのケースを想定はしますが、次の段階ですぐに挫折します。
だって「上から」落ちてくるんだよ。アニメ的表現で妄想すると、太陽をバックに結構上から来るイメージですよ。
……受けても、避けても、やばい気が。
というわけで、そこまで考えて、行き止まります。なぜうまくいかない、美少女エンカウント。
よし、この妄想やめよう。
異世界に行って大冒険!
ある日急に異世界に召還されます。勇者様と崇められます。魔王を倒す旅に出ます。
楽しそう! ゲーム好きにはたまらないね!
…………うん。
いや、それは、うん、実際にやったら、本当に楽しいのだろうか。
戦闘とかつらくないだろうか。RPG的表現だと、最大で100のHPがあって、残り2しか残ってない時って、どの程度苦しいんだろうか。
一回死んで蘇生魔法かけられた時って、「……っげほぁあああ!」とか言って起き上がるんだろうか。
火の試練とか水の試練とか、なんでそういう類の苦行に挑まなければいけないんだろうか。っていうか、究極、魔王とか私に関係無いし。いやそれ言い出したら元も子もないのは重々承知ですが、ゲーム的ピコピコ操作だけならまだしも、風呂にも満足に入れない旅(死の危険ありまくり)をリアルにしてまでそれを達成してやろうという意志は私には無い。
あと、村人の依頼聞くサブイベントとか、やってられないんじゃなかろうか。こちとら先を急いでいるのに、出会った途端「井戸の水を持ってきて」とか、ちょっとアレな人すぎるんじゃなかろうか。そんな人の依頼を聞いてしまって、ちゃぷちゃぷ水を運んでいる時、私は、なんだか凄くみじめなんじゃなかろうか。
…………。
異世界妄想やめよう、うん。
ミステリー小説的妄想!
ある時訪れた雪山のペンション。吹雪で孤立してしまう中、なんと密室殺人事件が……! そのトリックを鮮やかに解く私!
…………。
うん、まあ、解ければいいけど、そこまでの過程地獄だな。実際に自分が金田一さんやコナン君的特性持ってたら、ちょっと真剣に心を病むんじゃないかとも思う。
最初は毎回生命の危機に怯え。殺人犯の恐怖に震え。
経験を積み始めたら、次は「自分の周りでは人が死にすぎる……。私は……私は、この世にいるべきじゃないのか……」なんて悩み始め。
最終的には
「もうやだ! ひきこもって生活する!…………あ、アマゾンから商品届いた。どれどれ……! ……ひ、人の手首!?」
みたいなことになるのでは――
や、やめよう、ミステリー系妄想。
となると次は――
というわけで、葵さんが、ちょっとした不眠になる原因の一端でした(マジで)。
web拍手を送る