小説の書き出しを、迷ったり迷わなかったりします。
苦手でも得意でもないという、中途半端な話になるのですが。
私の場合書き出す時の状況は大別して三パターンあって、
・スラスラ書き出すパターン(割と多い)。
・書く直前に悩みに悩む(生徒会は特に「最初の一言」で全部決まるとこあるので……)。
・スラスラ書き出したはいいものの、数ページ書いて気に食わなくて全部消す(結構多い)。
という感じです。
一つめと二つめはいいんですが、三つめの状況陥っている時は若干辛いです。まあ消しちゃうのは、書き出しに限らないんですけどね。
生徒会の短編ならまだいいんですが……(定型なんで)。長編を始める時とか、それこそ新作なんかは「掴み」だと思うので。
だけど「いい掴み」なんてそうそうスラッと出てくるものでもないので、迷います。
商業的にはマテゴと生徒会だけなんで、そんなに私の書く「掴み」が皆さんの目に触れることはないんですが、割と日常的に「新作試作」的なことはちょろちょろやっていて、冒頭五ページぐらい書いてみることが沢山あるんですが、書いた時は「これ凄く面白そうじゃね?」と思っても、数日経ってから読み返すと「ちょっと奇をてらいすぎか……」とか「情報多すぎか……」とかなってしまいます。
難しいもんです、書き出し。まあ新作を始めるという状況でもなければ、そこまで迷わないで割とスラッと書くんですが。生徒会はそういう意味で詰まる率低いかな。
まあ、逆に本文途中で詰まるというか、「このくだりはつまらないな」とガーッと消すこと多いんですが……。消した部分プラスしたら、二倍とは言わないまでも、1,5倍ぐらいのボリュームにはなっているんじゃなかろうか、生徒会……。もちろん映画で言う「ディレクターズカット」みたいに、結局「短い本編の方がスッキリしていていいな」ってなりそうだから切っているわけですが(なので惜しむ必要はなし)。
ただ、前の担当さんとかからは「いやいや、自分で切り捨てないでその辺も読ませてみて下さいよ! もったいない!」と言われてました。
う、うん、それは凄く分かる意見なんですが……なんだろう、担当さんに関しても「読者」と思っている分、自分で納得出来ない文章を人目に触れさせるのが凄くイヤというか……。
ただ、自分じゃ切り捨てちゃうものが、他の人にとっては面白いケースっていうのもあるとは思うんで、その辺難しいですよね。いきすぎて、私だけが面白いと思ってて、読者さんがつまらないと思う文章になっちゃったら悲しいわけですし。
ま、小説は何が正解かなんて、誰も分からないんですけどね。
……そんなわけで、珍しく書き出しに迷ってブログに逃避中の葵でした。別に新作じゃないんですけどね。
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