人に直接褒められると、どう反応したものかよく分からない葵せきなです。
いや、そりゃ褒められるのは嬉しいです。貶されて喜ぶ趣味はありませんし。拍手やファンレターで小説の「面白かった」という感想を貰う際は、単純に嬉しいわけで。
でも、直接喋っている時に……例えばお世辞を省いた様子で生徒会やマテゴを絶賛されたりすると、こう、私はどう反応していいのかよく分かりません。そういう時は、割と「え、あ、ありがとうございます。ところで……」と、話を他に逸らしてしまうのですが、本当に作品好きな人なのだったら、作者から小説の話を聞きたいのかもしれないなとも思い、妙に申し訳なく……。
他に私が使う手段としては、飲み会の場とかだと、「そりゃ天才ですもん、私」みたいなことを言って、相手に呆れさせてしまう(もちろん本気じゃなくて、ギャグにしちゃうというか)パターンなんですが。今のところそれが一番しっくり来ますが、これの難しいところは、初対面の人とかには通用しづらいところでして。
たまに本気で受け取っちゃう人がいて、こうなった際はもう……悲劇です。いくらあとで取り繕っても、なんか虚しいだけです。……インタビューとかで、これはありがち。
まあ、単純に褒められたら喜んでおけばいいと思うのですが……。
例えば。
「生徒会の一存、面白かったです!」
に対してはまだ、
「はい、ありがとうございます。これからも頑張ります!」
で対応できますが。問題なのは、ここから更に続いた時の対応でして。
「特に、○○の場面の、○○というセリフで爆笑しましたよ」
みたいな、具体的な話に入ってきた時。これに対する私の正しい反応って、なんなんですか。
「そ、そうですか」
と基本は返しますけど、なんかこれやると、相手は「あれ。自分で考えて書いたくせに、この人ノリ悪いな……」となる確率大。微妙な間が。
かといって、
「そうなんですよー。あそこは、自分でも面白いと思ってましてねー」
っていうのも、なんか痛々しいですし。自分で自分の作品褒めるって。褒めるなら、前述したように振り切っちゃって、ギャグにしちゃうぐらいやっちゃわないと、駄目でしょう。でもそれが正解かと言ったら、そうでもない気が……。
なんかそんなことを考え出すと、結局どうしたものかよく分からず、なんだか気のない返事を返してしまいがちなのですよ。いつも。
これは必ずしも読者さんとの間だけの話でもなくて、担当さんに原稿送った時とかもそう。「~がちょっと分かりづらい」みたいな指摘には、普通に受け答え出来るのですが、「~は凄く面白いと思いました」みたいな「褒めパート」の時は、「はぁ」「そうですか」「よかったです」ぐらいしか返せません。
私はいいですが、相手の気分が悪いかなと思うのです。「折角褒めてやってんのに、なんかつれない返事だな……」と。
こういうのは小説に限らないと思うのですよ。学校のテストにしろ、会社の営業成績にしろ、バイトの対応にしろ。叱られた際の反応は素直に出来るはずなのに、こと、「褒められた時の対応」ってのが、どうしたものか。
ドラマや漫画だと、頭をポリポリ掻いて照れるか、傲慢キャラなら「当然だ。だって俺様だぜ」みたいな反応パターンしかないような。
皆さんは、どうしているんでしょうか……「褒められた時の対応」。
なにかいいリアクションがあれば、教えてほしいものです。
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