畳の上に敷かれた布団で、死んだように眠る……いや、実際「死んでいる」「停止している」水月鏡花を見つめ、また、やり場の無い感情に襲われる。
彼女がいる身だが、それでも、俺は鏡花の手を……体温の全く無い手を握り締めていた。
「看病したところで、どうにもならないわよ」
鞠亜がそう告げながら客間に入ってくる。さっきまでは幽子やリエラもいたが、彼女は既に休憩に入ったようだ。
鞠亜は嘆息しながら、部屋の隅に重ねてあった座布団を一枚とり、俺の隣にそれを敷いて正座する。
俺は、それでも鏡花の顔を見つめながら、呟く。
「鏡花は……大丈夫なんだよな?」
More